低空飛行の航空日誌

何かあったことをつらつらと気の向くままに

【IIDX行脚】北海道行脚と全国制覇

2017年9月1日、ついに最後まで残っていた北海道の行脚をしました。
これで北海道行脚と同時に全国制覇を達成しました。また、初の北海道旅行となりました。

初の北海道旅行で往路に限ってプレミアムクラスも初利用、さらに離島への旅も初めてなどまさに初めてづくしの旅で、忘れられない旅となりました。

9/1 初のプレミアムクラス、北海道旅行、全国制覇

初めてづくしのため、初日から内容が濃い一日となりました。

この日は午前10時半ごろに羽田発稚内行きの便に搭乗だったため、9時半頃に到着しようと考えていました。
が、そうすると都内の激しい通勤ラッシュに巻き込まれるのは目に見えていたため、9時頃到着するよう早めに動くことに。

9時よりも前に到着して時間が有り余っていたので、そのまま羽田空港内で朝食を頂きました。

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朝食中、なんとなしに案内板を見ていると自分の搭乗する稚内行きのプレミアムクラスには空きがあるという表示がされていました。
それを見た瞬間にかの有名な陸マイラー、テラヤマさんのこの記事の内容が頭をよぎりました。そしてもう一人の自分がささやきます。

「プレミアムクラスにアップグレードしようぜ、初めての北海道で最後の行脚だし花を添えようじゃないか」と。

突撃!ANAラウンジとプレミアムクラス

プレミアムクラスに空きがあると知ってからはさっさと朝食を済ませて、何のためらいもなくプレミアムチェックインカウンターに突撃。

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受付のお姉さんに「プレミアムクラスにアップグレードしたいのですが」とテラヤマさんの記事通りに告げると、幸運にも「窓際の席がある」とのこと。
こうなれば当然アップグレードです。差額は9000円。
でも元は包括旅行運賃なので安いチケットです。ANAさんにはちょっと申し訳ないけどサービスとして提供されていることなのでここはその恩恵にあやかります。

このあとはプレミアムクラスの特権、ANAラウンジをこれまた初めて利用しました。

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小心者なのでラウンジの受付含めラウンジ内を撮影する気になれなかったのですが、室内はフリードリンク(アルコール含む)にちょっとしたお菓子やおつまみがあり、また静かで飛行場を見渡せる上に落ち着きのある、それは上質で快適な空間でした。

関係ない話ですが、陸マイラーの間でSFC会員になればいくらでもここに入れるよ、という話をよく耳にしました。このラウンジの良さを説く記事も多く見かけました。
そして確かにその良さを体感しました。
しかし普段空の旅はそんなにするものではないことと、SFC会員でもラウンジへの付随は1人まで*1という制限そのものが家族旅行には向かない点を考えると、差額9000円を人数分用意する方が手っ取り早く確実でいいかなと思いました。

さて話を戻します。

プレミアムクラス初体験記

プレミアムクラスの窓際席からの眺めは最高の一言に尽きます。初めての北海道だからでしょうか。

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しばらくすると(ベルトサインが消えてから普通席でドリンクが提供されるのとほぼ同時)、後方がカーテンで仕切られてから機内食が提供されます。

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この日の機内食は、容器内のメニューによると

ハーブチキンとパプキンのサンドイッチ
さつま芋とチーズのマフィン
ポテトサラダ、グリーンピーススクランブルエッグ(ラタトゥイユ、チョリソー、イタリアンパセリ
ルビーグレープフルーツ、キウイフルーツ、リンゴ

日光湯波スープ生姜の香り*2

でした。
お酒もありますよとおすすめされましたが(かなりいい銘柄をそろえていることもテラヤマさんの記事を経て知っているのですが)、この後車で移動する用事があるので丁重にお断りしました。

食事後しばらくするとコーヒーが出されます。しかもお茶菓子付き。
今回のお茶菓子はいわてまりという、名前の通り岩手県生まれの優しい甘さのお菓子でした。

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このとき外を眺めると沿岸の形状から岩手県上空のようでした。
出すタイミングで通過している県に合わせたお菓子を出したのでしょうか。粋な計らいにどこか気分もよくなります。

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その後あまり間を置かずに津軽海峡に入ります。

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北海道が見えてきた段階でまた写真を撮ろうと思いながら眺めていると、キャビンアテンダントの方から話しかけられました。

何を話したのかはあまり覚えていませんが、北海道へ行くのが初めてなのに離島へも行くというのを話した覚えはあります。
なんだかんだで15分ほど楽しく話をすることができました。キャビンアテンダントの方の気遣いは本当素晴らしいものだなと今でもそのときのことを思い出します。

さすがにこれだけ時間が経っていると、すでに北海道上空に入っていました。
ちょっと雲が多かったのですがその切れ間から見える北海道の大地は、本州のそれと大きく違うと感じました。とにかく広々としています。

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もう稚内に近づいているため徐々に高度が下がっていきます。
広々となだらかな大地が広がる様は、本州や沖縄ではまず見られません。どこか違う国に来たのかという気にさせられます。

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北海道の地を初めて踏みしめる

正午を少し過ぎたあたりで稚内空港に到着。早速レンタカーを借りて向かったのは宗谷岬でした。

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東京だとこの時期まだ30度を超えることが多いのですが、稚内はなんと20度ちょうどほど。半袖だとほんの少し寒いかなと感じます。

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ここ宗谷岬へのバスは1日7便。決して多くはありません。それでも稚内市内とここを結ぶ観光路線としてこれだけの数が運行されていることに頭が下がります。

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周りを見るとバイクで来ている人が多いことに気がつきました。
うち何人かの方とお話させていただきましたが、1週間ほどのお休みを頂いて秋田から来られて延々と北海道を回っている方や茨城からフェリーで来られた方など様々でした。
「1週間の休みか、そのくらい休んで延々と回る旅行してみたいな…」と思わずにはいられませんでした。

宗谷岬後方の高台には旧海軍望楼があるというので行ってみました。

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望楼からの眺めは非常にいいものです。宗谷岬沿岸とその先を一望できます。
高台を降りてから近くの商店で最北端の地到達証明書と飲み物を買い、車に戻りました。

宗谷丘陵に広がる別世界の光景

このあとは事前にGoogle Mapsで眺めて気になっていた宗谷丘陵へ行ってみました。

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そこはまさに別世界。本州ではまず見られない大地の広がりを目の当たりにして言葉を失いました。

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北海道行脚に北海道制覇、そして悲願の全国制覇

のんびりと雄大な景色を楽しみつつ、車を運転して次に向かった先は光速憧路というネットカフェとゲーセンが一緒になったアミューズメント施設。
最北端のIIDX設置店舗で行脚という最後にふさわしい?ものとなりました。

なおメンテナンス状況は決して褒められたものではありません。前評判の通りボタンはスイッチが中途半端に硬くそしてふにゃふにゃという訳のわからない状態。連打のある譜面には全く向きません。譜面を叩いててよくわからない心地にさせられます。
皿はまあこんなものかな…と本当ギリギリ許せる程度。たださすがに剥がれてて表面しか回らない、という以前あったような特別ひどい点はなかったと覚えています。

しかし最北端のIIDX設置店舗という事実は揺るぎのないものですし、こうして記念にもなるところではあるのでできる限り存続してほしいものです。
宗谷地方唯一のIIDX設置店舗でもありますし。

ここで北海道行脚と北海道制覇を同時に達成して、

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悲願の全国制覇も同時に達成。2016年11月に始めてからここまで約10ヶ月、いくらかかったのかなんて見たくも振り返りたくもない総費用を費やした行脚が終わりを告げました。

できるだけ広いエリアを短期間で訪れようと行脚をしたSPADAからは3年、東日本を栃木以外埋めたcopulaからは1年、そして全国制覇という構想を抱いたDJ TROOPERSからは実に9年越しでの悲願達成です。

感慨深さと同時に一抹の寂しさを感じましたが、後者については北海道の雄大な自然がこの旅の終わりまで埋め尽くしてくれました。

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全部色のついた行脚MAPはどこか神々しささえあります。

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北海道行脚改め、全国制覇達成記念ツアー

ここからは全国制覇達成記念ツアー(一人)です。このあとはノシャップ岬に向かってみました。

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奥に見えるのは明日の宿泊先、利尻島です。
この山は利尻岳ですが、利尻富士とも呼ばれます。富士山そっくりのきれいな形をした山です。
北海道のお土産としてあまりに有名な、あのお菓子のパッケージイラストにもなっています。

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その利尻島までは航路で52km。ちなみに利尻島の隣、礼文島までは59kmだそうです。

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散策していると日の入り時刻の案内を発見。この日は18時13分ごろの予想で、これを見つけた時点ではまだ16時を回って10分ほど経った頃だったため、いったんここを離れて温泉へ行くことに。

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どこか既視感のある温泉施設と夕日と

向かった先は稚内温泉 童夢。施設内部はずいぶん前に印象的な夢で見た施設の中とよく似ていて、訪れた時間帯も夢で見たのと同じ夕暮れ時。
もしかしたらこのときがくることを予言していたのでしょうか……(ない)

露天風呂で海と利尻島を眺めながら温泉に浸かれるので最高すぎました。のんびりと1時間風呂で過ごした後はノシャップ岬に戻ります。

戻る道中、名もない海岸からの眺め。

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戻り先のノシャップ岬では同じことを考えている人が大勢いました。人も車も先ほどとは比べものにならない多さです。

それでも車を止めるところにほとんど困らないのは非常にありがたいです。土地の広さを感じます。

お待ちかねの日本海に沈む夕日をぼんやりと、数多くの人とともに眺めます。

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日が暮れた後の海に浮かぶ利尻島礼文島を眺めるというのもまたいいものです。どこか味があります。

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このあとは給油してレンタカーを返却しました。走行距離も少なく、98.5kmを4.8Lで燃費にすると20.52km/l。
なお借りたのはデリカD3のハイブリッドモデル。スズキソリオの車体OEMな車です。本当はノート e-POWERを借りたかったのですが、クラス指定ではなく車種指定する必要があったようです。残念。
タイムズカーレンタルのwebサイトでは、指定したクラスにノートの写真しか載ってなかったんだけどなあ。

いざ、全国制覇達成記念の宴(一人)へ

宴の前に荷物を置くため、いったん宿泊先のANAクラウンプラザホテル稚内へ向かいます。
道中には最北端の駅、稚内駅があるのでちょっと立ち寄ってみたり。

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なお室内は大変上質です。長崎の時と変わらないくらい上質な空間。
前回のことも合わせ、今では今後の旅ではエアライン系のホテルも積極的に考えようかなと思うようになりました。

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荷物を置いたので次は即座に宴(一人)に向かいます。
北海道なのでジンギスカンを頂きたいところです。ということで今回は「くまげら」さんへ。事前に調べていたのですが予約まではしていなかったので電話すると、空きはまだあるということなのですぐ向かいます。

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……が、このお店南稚内駅前の商店街の本当端っこという場所。自分のいるところは稚内駅前。距離にすると3kmで徒歩30分ほど。
面倒なので稚内駅前でタクシーを捕まえて南稚内駅前まで向かいました。かかった費用も費用なのでここから先、いくらかかるなんて全く考えないことにします。
もう内容はすでに全国制覇達成記念ツアーですし。

ということで宴じゃー!なテンションでただ一人黙々とジンギスカンに食らいつきます。

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まずは生ラムロースと蝦夷鹿ロースを頂きます。
こちら生ラムロース。柔らかくてほどよい脂がおいしいのなんの。

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そして蝦夷鹿ロース。どんなだろうと思ったら赤身100%なんですね。脂身がなく締まった肉質です。臭みはないといってもいいくらいのものです。

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お酒を片手にのんびりと焼きつつ、ほどよく焼けた野菜とともに頂きます。
まさに至福のひととき……

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これだけでは飽き足らずさらに肉を追加投入。
牛サガリと豚コメカミ。どちらも脂が多く肉を食ったという感じを盛り上げてくれます。

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なおお酒は千石場所(日本酒)と馬鈴薯(焼酎)を頂きました。
もう結構前のことなので細かい味は忘れてしまいましたが(もっと早くこれを書け自分)、どちらもとてもおいしいお酒だったと覚えています。

ちなみにこれだけ頂いて5080円でした。安いと思うか高いと思うかはみなさん次第ですが、私には「この味なら安い」と思えるものでした。

宴は終わってもツアーは続く

さて帰りは歩くのが余計に面倒くさいしそもそも遅いのでまたタクシーです。
運転手の方からは地元福島産の桃がここ稚内でも販売されていて、デパートで販売されているものが「水蜜」と呼ばれることを教えていただきました。

さらにどういうことか詳しいことはわからないのですが、福島産以外の桃はまず見かけないというのも聞きました。生産量でいえば山梨と長野がトップクラスなのですが、それが流通していないというのがあまりにも意外でした。

後日地元で公務員な弟に聞いてみると、「北海道にある県の出先機関が売り込みをかけているからじゃないか」だそうで。それは十分大きな理由ではないかという気がしました。

 

このあと、初離島訪問となる翌日の礼文島利尻島の様子をネットの仲間に中継すべく、機材や鯖の準備をしてからさっとシャワーを浴び、就寝。

全国制覇達成記念ツアー(一人)は礼文島利尻島編に続きます。

*1:配偶者や子に家族カードを用意することで付随人数を拡大可能だがそのぶん年会費が嵩む

*2:湯葉」と「湯波」、どっちが正しいのだろう?