低空飛行の航空日誌

何かあったことをつらつらと気の向くままに

オリジナルのe-amusement PASSは自分で作れるのか

おさいふケータイだけでなく、FeliCa対応チップを搭載したカードならどれでも対応するという対応幅の広さを持つ、KONAMIe-amusement PASS
一部ユーザーの間ではカードの上からシールを貼り付けて、半ば無理やりオリジナルデザインのカードを作ることが行われるようになって久しい。

が、それもいわゆる生カード*1を使えば、印刷会社に依頼してある程度まとまった数のオリジナルデザインなe-amusement PASSが作れるだろうし、そもそもどんな種類のカードが実際に使えるのか興味を持ったので、実験してみた。

結論から言うと(2014/9/4 追記)

作れます。それも下地にe-amusement PASSのデザインが残らず、白地にオリジナルデザインを載せたカードが作れます。
Felica Lite-Sの白無地カードを購入し、自分で印刷したフィルム等を貼るか、直接書き込むかしてください。
同人活動の一環として、大量に作成する場合は印刷会社に頼むのも手でしょう。

カード購入先の一例はこのページの最下部にあります。
またあくまでもこのページでは、白無地のカードを使って完全オリジナルデザインのものが作れるのかという観点から、技術的なところに絞って検証をしている点にご注意ください。

実験したカード

下の画像の上から順に、FeliCa Lite-S、Mifare Ultralight、Mifare Classic 1K。
一番下は今回実験してないけど、NFC & Smart World 2012でいただいた、NFC QUEST参加用のカード(Type F JIS-X 6319-4 / FeliCa)。
ちなみに、e-amusement PASSNFC Type V (ISO/IEC 15963/Vicinity)という規格に準拠したNFCカード。この規格、あまりお目にかかれないものらしい。
(※ 2014/9/4 追記:ISO/IEC 15963/Vicinity は、荷物識別用のタグを主な用途として制定された、物流業界向け規格のようです)

実験結果

普段よく遊ぶbeatmania IIDX21 SPADAのカードリーダを実験台にした。
午前中でガラガラのゲーセンにて実験。

FeliCa Lite-S

規格がFeliCaとはいえ下位?の規格なので、使えるかどうか不安に思いつつかざしてみたら、普通に反応してそのままカード番号が発行された。

暗証番号を登録する必要はなかったんだけど、なんとなく登録してゲームへのエントリーをキャンセルし、もう一度かざしたらいつも見慣れた画面が出現。
これはカード番号が変わらないということを意味するので、FeliCa Lite-Sの生カードはKONAMIアーケードゲームで使えることがわかった。
(カード番号がかざすたびに変わってしまう場合、暗証番号を登録する画面がもう一度出現する。その場合は使えない。)
同じFeliCa系カードである、NFC QUESTのカードもたぶん問題なく使えるだろう。これは近いうちに追試する予定。

Mifare

Ultralight、Classic 1Kともに、かざしてもまったく反応しなかった。
数秒間かざし続けることも試みたが、反応なし。つまり使えない。

まとめ?

Felica Lite-Sの生カードがe-amusement PASSの代わりとして使えることと、生カードが使えるため完全独自デザインのカードが作成可能であることがわかった。

もしコミケに出展する各サークルが、独自デザインのFelica Lite-Sカードを頒布するようになったら、なかなか面白いことになるだろうなーなんて思ったりもした。
ちなみにFelica Lite-Sの生カードは、Amazonで1枚513円、3枚1,420円、10枚で3,910円。
100枚とかロット買いに近いレベルの価格は不明だけど、ちょっと変わったものを出したいというサークルさんは考えてみてはいかがでしょうか。

その他

NFCのことは正直さっぱりわからないので、基礎知識から身につけられる書籍があれば紹介してくださると大変助かります。
仕事でも非接触カードを触るようになったし、それよりも技術的興味があるので勉強したいです。

あとは、他の会社(セガタイトーなど)が出しているアーケードゲーム向けの非接触式カードについても、そのうち今回と同じように実験をしてみようと思っています。

*1:印刷も何もされていない真っ白で、中には出荷時に必要最低限の情報が書き込みされたカードのこと